斎田 英次

第12回 「エアコンの賢い選び方」


「暑さで火照った体と仕事で煮詰まった頭をビールでも飲んで冷やすか!」
という仕事仲間の甘い誘いを断って書いております。

ここのところ記録的な猛暑が続いています。東京では39度以上を記録しました。仕事で都内など歩いていても3分も外にいれば汗が吹き出ます。
暑いからエアコン、ビール、水などは景気を押し上げるほどの売れ行きだそうですね。
ということで、今回はこの暑さで売上絶好調、エアコンの選び方を簡単にご紹介します。

住まいにとってエアコンとは?について設備設計家の柿沼整三さんに聞くと次のように答えてくれました。

「“暑さ寒さも彼岸まで”といういうように、多少暑くても寒くても、家や建物そのものが和らげてくれる。家はそのためのものでもあると言ってもいいでしょう。エアコンというのは、そのさらに上級の快適さを得るためのものだと思います」

なるほど!エアコンに限らず住まいの設備機器を見るとより高い快適さを求めるから、次々性能の良い設備ができ私たちは買い換えますね。
そもそもエアコンとは「エア・コンディショナー」の略。
その目的の本質は温度・湿度・気流・粉塵の除去を主目的としていることを忘れてはならないのだそうです。また、専門家から見てもエアコンは日本の代表的メーカーがつくっておりほとんどの製品は安心できるレベルにあるといえるそうです。さらに最近「エコ」とか「省エネ」という表示がどの製品にもついていますね。

そこで柿沼さんに賢くエアコンを選ぶための「心得」を5つ教えてもらいましたので簡単にご紹介しますね。

@エアコンの本質は湿度、温度、気流、粉塵の除去を主目的とすることである!
様々な新機能がついていますが、それよりもこの4つの性能をチェックすることが大事ですね。

A 目先のキャッチフレーズに惑わされるな!
何でもそうですが賢く買うには製品のキャッチフレーズに惑わされてはいけません。

B 室内機の置く場所、室外機の置く場所を考えよう!
買えばそれで良しというものではなく、買う前にどこに設置したらより効果があがるかを考えておきましょう。分からなければ専門家に聞いてみて。

Cエアコンの能力は専門家に聞くこと!特に建物の形状によって大差あり。
本当は建物の形状まで考慮して選ぶくらいの気構えが欲しいところ。ちなみに「何畳用」と書いてあるのはあくまでも目安です。

D使い方を賢く
外の気温は30度をゆうに超えているのに設定温度を22度とものすごく低くして、つけたり消したり。これは経済的にも良くありませんし、省エネの観点からも望ましくない。急激に冷えることは体調にもあまり良くないことでしょう。エアコンの本質を考えれば、暑いとき長時間運転しても、温度を27度以上に設定し過ごすほうが賢いと言えます。マンションは戸建てより気密性や断熱性が良い場合が多いのでそれで充分快適な環境で過ごすことができるのではないでしょうか?

以上心得をご紹介しました。

それにしても
「将来もっと暑くなるんだろうか・・・自分の子供の時代にはどうなってるんだろう・・・」
正直なところ将来に不安を覚えませんか?
東京の街なかを歩いているとエアコンの室外機から出る温風やアスファルトの照り返しでかえって温度を上げていると言えます。
私たちが求める快適性と環境問題。解決策はどこにあるのでしょうか・・・・
私は少し我慢するとか、昔の暮らしの知恵をうまく活用するとか現代の住まいに必要なことと考えています。

余談ですが、先日何十万人が打ち水をしてヒートアイランド化に抵抗するというイベントがあったと
知り驚きました。
皆さんはどう感じましたか?


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