日本環境財団  斎田 英次
第3回 ヨーロッパのエコライフ・エコハウス PART1

"今回から世界ではどうなっているの?”ということで、環境先進国と言われるヨーロッパのエコロジカルな暮らしや家を一寸ご紹介します。

スイスのチューリッヒにあるエコ・コーポラティブハウスの「バルムビュール」という家を見てきました。
「エコ」とは人と環境に負荷をかけず経済的。
「コーポラティブハウス」とは、住みたい人たちが自分たちの好みで、プラン調整役をたてながら家づくりをするスタイル。主に集合住宅です。日本流でいえばちょっと長いですが「エコ・コーポラティブマンション」でしょうか。

「バルムビュール」のすごいところは建築家が住人募集から調整役・プランニング・販売と全部自分でやっちゃっているところ。その建築家はメンツィさんというナイスミドル。自分がそのなかで一番コンパクトな(狭い)空間に住んじゃっている。「コンパクトに住むということも大切なエコロジーの要素」と聞かされ感服しました。

エコロジー素材や太陽熱利用の経済性。プランニングの妙。コミュニティ作りへの工夫と実際に見るとすごいもんだなあと感心するばかりでしたが、やっぱり一番感動して「素適だなあ」と感じたのはそこに住む人たちの団欒を見たときでした。
ぼくの尊敬する建築家のひとりに佐川 旭さんという方がいますが、佐川さん曰く「住まいの究極の目的は団欒です」と言われたのを思い出しました。
付け足しますとコーポラティブだからといっても何でも好き勝手やって良いわけではないいんです。近隣とよいコミュニケーションをつくってエコロジカルな暮らし方を望むならある程度の規制のなかでの自由・豊かさを大切にするというポイントがあるようです。
私はこの後、いくつも見て回るのですがそのことがよ〜く分かりました。




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