斎田 英次

第5回 「暖房の現実」


冬の暖房光熱費にはお悩みの方も多いと思います。我が家でも春・秋と比べると倍近い請求書が届きます。(夏はまた冬と同じくらい高い)ということで、(何が?)私の暖房 負のスパイラルはこんな感じです。

寒いから暖めようとする。暖まったけれど、乾燥してなんだか喉が痛い。私がいうのも気色悪いかもしれませんが、肌が乾燥する。ついでに締め切ってると、埃っぽいんだよなあ。新鮮できれいな空気が吸いたいなあ。なんだか頭の方はもや〜っと暖かいけれど足元が寒い。エアコンの噴出しを下向きにしてその近くに鎮座まします・・外は寒いから出るのがおっくうだなあ。
月の電気代は・・・えええ??マジですか!!

冬は給湯も頻繁に使うようになるし、そもそも部屋が小分けになっているから至るところで小さいストーブを使ったり、日本は生活にかかるコストが高すぎる〜!と叫んでみてもまだ家の購入や建築予定もない私には現状打開策は見えず、不毛です。

「だったら暖房使わなければいいじゃない。それもエコということでしょ?あなたそっち関連の仕事をしてるんでしょ・・・・だいたいあなたはつけっ放し、出しっぱなし・・・」
こういう厳しいことを言う人は決まって近しい存在だったりする・・・誰とは言えませんが。

いや、いけないのは自分です。あらぬ方向へ非難の矛先がいくのもエコロジーは生き方であるという所以なのかもでしょうか?

「快適とは?」

快適という言葉は受け手によって様々でしょうし、暑くもなく寒くもないのが本当に快適なのか?というテーマはとても重要だと思いますが、こと家の中での暮らしにおいては、この寒い季節、なるべく我慢はせず、冬の暖房費も節約できて、部屋のどこへいっても適度な温度や湿度が保たれて、空気もきれいで・・・・・・・・・

『おい!そんな勝手なことがあるか!!』
自分で突っ込んでしまいました。

自然との共生が叫ばれる今日この頃、この「快く適度である」であるという価値観について考える必要がありますよね。
出来うればその価値観はこれからの次の世代と共有されるようなものでありたいですね。くちはばったい言い方ですけれど次の世代やその次の世代のことを考えたという様な。
今やっと私たちの社会でも聞くようになった「サスティナブル(※)」というものでしょうか。

この50年余り、余りにも劇的すぎた生活の変化のなかで口で言うのは簡単だけれど、価値観を変えるというのは大変なことでしょうね。しり込みしてしまう自分もいます。
そこで、私は「変える」を「還る」という言葉で捉えるように心がけています。今の自分の考えで新しいものばかり追うと、どうもさっきの負のスパイラルに陥りそうだから。
皆さんはいかがでしょう?

次号では、暖房や冷房のエネルギーがとても少なく経済的、健康的で、かなりセンスも感じる・・・そんな都合の良い家をご紹介します。

※サスティナブル 【sustainable】 持続可能であるようす。維持が可能であること。
→持続可能な開発

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